肉用ヤギ 人工授精で誕生 ブランド化期待 

 

琉球新報 2012年1月26日の記事です。

肉質が良く産肉能力が高いとしてニュージーランドから導入した肉用ヤギのボア種の凍結精液による人工授精に成功し、はごろも牧場(中城村、新城将秀社長)で沖縄在来の母ヤギ6頭から11頭の肉用ヤギが誕生した。

民間の人工授精師がボア種の凍結精液を活用した事例としては国内初。県は同様の人工授精とボア種同士による種畜(種ヤギ)生産を両輪とした増産を目指しており、「おきなわ山羊(やぎ)」のブランド化への第一歩と、大きく期待している。
9日に誕生した第1号を含む11頭が25日、報道関係者に公開された。県は「おきなわ山羊振興活性化事業」で2009年にニュージーランドから12頭 (オス7頭、メス5頭)のボア種を導入。畜産研究センター(今帰仁村)で飼育しながら、凍結精液を製造管理する。昨年8~9月にかけはごろも牧場の玉城典 子さんが人工授精させた。2月ごろまでにさらに十数頭誕生する予定。
同センターの千葉好夫氏は「県内ヤギの産業化に向けて多大な貢献になる」と話し、獣医師の貝賀眞俊氏も「県内ではこれまで小規模経営の下、祝い用などとして乳用ヤギを肉用に使うケースが多かった。繁殖には課題もあるが、遠かった産業化への新たな一歩だ」と喜んだ。
県畜産家によると、ヤギ肉の県内自給率は消費低迷で、現在は2割程度まで低下している。県では今回誕生した子ヤギの発育状況などを調査、研究しながら肉 質・肉量ともに優良なおきなわ山羊の普及を図る。子ヤギは主に研究用として活用し、今後は種畜用として育て、繁殖体制を整える。
 はごろも牧場の新城社長は「子ヤギの体形は、種ヤギのボア種に非常に近い。肉用はもとより、乳用も兼ねた新品種としても期待できる」と話した。県内には ヤギの民間人工授精師が数人しかおらず、県は人材育成にも取り組む方針だ。同センターには人工授精5千回分の凍結精液が保存されている。人工授精について の問い合わせは同センター(電話)0980(56)5142。